OpenAIの最も有名な言語モデルの一つであるGPT-3は、わずか10ヶ月前に開始されたOpenAIのAPIを通じて、300以上のアプリケーションで検索、会話、テキスト補完などのAI機能に使用されています。
45億語を生成するOpenAI
世界中で何万人もの開発者がこのプラットフォーム上で構築しており、OpenAIは現在、1日あたり平均45億語の生成を担当しています。
APIはシンプルかつ柔軟に設計されているため、機械学習チームは多大な労力をかけずに生産性を高めることができます。
GPT-3を利用できる業界とは?
製造業、教育、クリエイティブ、ゲームなど、カテゴリーや業界を問わず、さまざまな企業がGPT-3を利用できるようになっています。
GPT-3を使用するアプリケーションは、GPT-3の多様な機能の中から選択して動作します。
ここでは、この言語モデルの能力を活用している企業を紹介します。
1. Viable
顧客の声をわかりやすくまとめて提供することで、顧客の声から得られる「購買意欲の核心部分」を理解することができます。
GPT-3の技術により、Viableは、アンケートからテーマ、感情、情緒を特定したり、ライブチャットのログのレビューを支援したりすることができます。
GPT-3では、アンケートからテーマや感情を抽出したり、ライブチャットのログを確認したりすることができます。
「GPT-3の自然言語からテーマを特定し、要約を生成する機能により、Viableは様々な業界の企業の製品チーム、顧客対応チーム、マーケティングチームに、顧客の要望やニーズをより深く理解させることができます」とViableのCEOであるダニエル・エリクソンは述べています。
2. Fable Studio
GPT-3を使って、バーチャルな存在に命を与えることができる新しいスタイルのストーリーを制作しています。
「Wolves in the Walls」は、Neil GaimanとDave McKeanによる物語です。この物語は、Fable社がエミー賞を受賞したVR体験にアレンジしたもので、GPT-3の対話生成機能を使って、物語の主人公が人と会話をすることができます。
Fable StudioのCEOであるEdward Saatchi氏は、「GPT-3は、我々のキャラクターに命を与える能力を与えてくれました。私たちは、アーティストのビジョン、AI、感情的な知能を組み合わせてパワフルな物語を作れることに興奮しています。いつの日か、誰もがバーチャルな存在を知ることになると信じています。」と語りました。
3. Algolia
OpenAIのGPT-3を検索機能に活用しています。
この技術を用いて、顧客の質問によりフィットする新しい回答を作成し、質問に答えるコンテンツの特定の部分に誘導しているのです。
アルゴリア・アンサーは、カスタマーサポートチームやパブリッシャーが複雑な自然言語の質問に答えるのをサポートします。
「GPT-3により、当社はアルゴリア・アンサー製品でこれまで以上に複雑なクエリに答え、より深い文脈情報を識別して結果の質を向上させ、数秒以内に配信することがでるようになりました」とアルゴリアのプロダクト&GTMマネージャー、ダスティン・コーツは語っています。
感染拡大の影響
感染拡大に見舞われたビジネスの世界では、GPT-3はEコマース業界が使用するチャットボットをスケールアップすることで支援することができます。
GPT-3を搭載したチャットボットは、感情分析に基づいて動作するため、より多くの商品を人間的なタッチでユーザーに勧めることができます。
また、人間のようなテキスト生成機能により、人間同士の会話を真似ることで売上を伸ばすことができます。
また、GPT-3では、Webサイトの自動生成を促進することで、より多くのビジネスを確保することができます。「Googleっぽいサイトを作って」といった抽象的な命令でも、適当に作ってくれるほどの対応力があります。
感染拡大の影響で実店舗がデジタル化を余儀なくされている中、中小企業の経営者はOpenAIの技術を利用することで、わずかな費用で機能的なウェブサイトを作成することができます。
まだまだ課題はありますが、近い将来、短い文章でデザインまで完結してくれるようになるかもしれませんね。
GPT-3の可能性は無限大ですが、さらなるイノベーションも期待されています。
OpenAIは自社ブログの中で、プラットフォームの改良点を述べています。
GPT-3は、微調整なしでカスタマーサポートボットのようなアプリケーションを構築したり、検索機能を強化したり、表計算のジェネレータや文法修正など、プログラミングに必要なデザイン例を提供できるようになりました。