NVIDIA TSMC ASML – 半導体関連企業の最新動向 今後の見通しが明るいと考えられる3社をピックアップ!

今アツい半導体関連企業の最新動向を調べました。以下、今後の見通しが明るいと考えられる3社をピックアップしていきます。

1. NVIDIA (エヌビディア)

見通しが明るい理由

・AI半導体市場の大きな注目を集め、世界最大の半導体メーカーとして主要企業の株価上昇を牽引
・次世代チップ製造の基盤構築でTSMC、ASML、Synopsysと連携し、コンピュテーショナル リソグラフィの高速化で見事な進歩
・生成AI市場の成長に伴う継続的な需要拡大

懸念材料

・中国向けチップ輸出に対する米政府の新たな規制により、2-4月期に約55億ドルの関連費用を計上予定
・AI関連株への市場期待が高すぎることによる調整リスク

生成AI市場の継続的な需要拡大、いつまで続く?

生成AI市場の急成長は2030年頃まで継続すると予測しています。

短期的見通し(2025-2028年)

・日本の生成AI市場は2028年までに8,028億円規模に拡大し、年間成長率84.4%で急成長が続
・2024年の市場規模1,016億円から大幅な拡大が見込まれる

中長期的見通し(2029-2030年)

・AI市場全体として2029年に2兆円超の規模に達する予測
・AIエージェント市場は2030年まで年平均成長率(CAGR)で継続成長

成長の持続性

世界市場で2023-2025年の年平均成長率56%、日本も48%相当の成長率が予測されており、技術革新と企業のDX推進により、少なくとも今後5-6年間は高い成長率が維持される見込みで。

ただし、市場の成熟とともに成長率は徐々に鈍化し、2030年以降は安定成長期に移行するんじゃないでしょうか。

2.TSMC (台湾セミコンダクター)

見通しが明るい理由

・世界最大級の半導体製造企業として、アップル、インテル、NVIDIAなど錚々たる顧客を持つ
・今年に入ってから既に約40%上昇し時価総額は6000億ドルを突破
・熊本工場建設など日本での事業拡大による地政学的リスク分散

懸念材料

・日本株の先行指標となるTSMCの生成AI比率でNVIDIAとは大差がある
・台湾の地政学的リスクと中国との関係性への懸念

1. グローバル半導体供給への壊滅的な影響

台湾海峡が不安定化し地政学的リスクが顕在化すると、世界の半導体分業体制が機能しなくなる。世界の半導体サプライチェーンが寸断する可能性があり、その影響は計り知れない。

2. 世界経済への波及効果

万が一台湾有事が発生し世界向けの半導体供給が停止した場合、世界経済の停滞は避けられず、自動車産業、電子産業、家電業界に深刻な影響を与える。

3. 自然災害リスクも併存

地政学的リスクに加え、2021年の台湾での過去74年最悪の干ばつによる給水制限など、自然災害も製造に影響を与えている。

4. シリコンシールドの矛盾

「シリコンシールド」は台湾が持つ半導体製造における世界的な優位性を、中国による武力侵攻を抑止するための「盾」として利用しようとする戦略です。

TSMCの海外投資拡大はシリコンシールドを弱めるとの指摘もあり、台湾の戦略的重要性と事業継続性の間でジレンマを抱えています。

3.ASML (オランダ)

見通しが明るい理由

・TSMCも、ASMLの存在が無ければ高性能な半導体を作ることはできない「半導体を作る機械」を作る唯一無二の企業

・GPU および cuLitho に関する NVIDIA とのコラボレーションで、コンピュテーショナル リソグラフィの革新を推進
・EUV露光装置で圧倒的な技術優位性を持つ

懸念材料

・2025年の総収入見通しが300-350億ユーロと、2022年に示した300-400億ユーロの範囲の低い方の水準
・期待外れの受注を受け、世界の株式市場でテクノロジー株が下落する要因となった

「半導体を作る機械」露光装置

ASMLが製造している露光装置と呼ばれる半導体製造の中核装置。

1. EUV露光装置の独占企業

ASMLは世界で唯一、極紫外線(EUV)を使った露光装置を製造する企業です。過去20年以上にわたる粘り強い研究開発により、EUV技術を採用した露光装置の製品化に成功した唯一の企業となりました。

2. 露光装置の仕組み

EUV露光装置は十枚以上のミラーで光を反射させて露光するため、ウェーハに到達する光は光源出力の約1%に過ぎませんが、長時間かけることで半導体の微細化を実現しています。

3. 次世代技術への展開

2024年からNA0.55のEUV露光装置の量産導入検討が本格化し、2030年には開口数0.75の「Hyper-NA」EUV装置の登場も計画されています。

これらの装置は半導体チップの回路パターンをウェーハ上に転写する、半導体製造において不可欠な技術です。

全体的な市場見通し

シリコンサイクルは2025年頭にはピークの可能性もあり、半導体業界全体では調整局面に入る可能性があります。ただし、AI需要の継続的な成長により、優良企業への長期投資は依然として魅力的ですね!